2013年3月28日木曜日

月が上ってゆく

以前、スライドギターについてのエントリで、いちばんご紹介したかった音源がそのとき無かった。
やっと誰かがうpしてくださったのを見つけたので、あるうちに貼っとくことにする。

おと〜さんがいちばん大好きな、スライドギターのブルースだ。

Robert Nighthawk - The Moon Is Rising

このダルな唄声、ジューシーで震えるようなスライドのトーン、これはもうたまらない。

「夜鷹」の異名にふさわしい、寂寥感・荒涼感あふれるプレイだ(と、かつて故・中村とうよう氏が絶賛しておられた)

アーシーでエネルギッシュという、日本人が抱きがちなシカゴ・ブルースのイメージとはちょっと違うが、当時はミュージシャン仲間とも付き合いが広く、ジョン・リー・フッカーと並んでシカゴの顔役的存在だったという。あとから音源を聴く事しか出来ない我々には想像もつかない逸話だ。

ただし、「Sweet Little Angel」「Anna Lee」など、後世まで唄い継がれるブルースの名曲を残しているので、それもうなずける話かもしれない。うまくすると、プロデューサーやプロモーターとして堅実に財をなすこともできたかも?

ところが、やがて一線から姿を消した彼はシカゴの道端で名も無いストリートミュージシャンとして糊口をしのいでおり(以前のエントリにその音源がある)、故郷の南部(アーカンソー州ヘレナ)へ戻って一生を終えたという。

まさに愛すべき "Ramblin' Nighthawk (放浪する夜鷹)" だ。

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