2014年2月11日火曜日

世に出た「作品」の行方

昨日の続きで言っちゃあかんし、その流れで帝王マイルズ・デイヴィスを引き合いに出すなどもってのほかだろうが、世に出たアーティストの「作品」はどう評価されるのか?というお話。

晩年のマイルズの興味の中心は絵画に向かっていたことがよく知られている。
それは単なる片手間の手慰みではなく、けっこう本格的な活動だったらしい。

自分の老後(?)の人生設計を「画家に転身」と捉えていたかは分からないが、音楽の世界では「何度も」トップを取り続けた身、もう音楽というジャンルさえ超えて唯一無二の「総合アーティスト(という表現が正しいかどうかは微妙だが)」という存在になってやるんだ、と考えていたことは確からしい。

つまり、かなり「本マジ気」だったのである。

彼の没後初の展覧会(遺作展?)に行ったときのこと・・・

「遺作」となった絵画はもちろん、参考出品的に鎧のように重そうなステージ衣装や、あの痛快な『自叙伝』のタイプ草稿、そして「マイアミ・バイス」のロゴ付き愛用キャップなども展示され、ファンとしてはそれなりに楽しめたのだが、驚いたのは音楽ファンっぽい客層はアタシの他に一人もおらず、田舎の成金コレクターみたいやつばっかだったこと。しかも、どいつもこいつもみな、ケバくて安そうな女連れでさ。いや、マジだったってばwww

そいつらの間をくたびれたスーツに身をまとったセールスがコマネズミのように飛び回り、「い〜かがでしょうかぁ? この画家の作品は将来必ず値が上がりますので、今が買い時かと・・・」などとやっている。
ヘタすりゃ「うまい頃合いで、最近死にたてでして、これが底値で」とか言いかねない雰囲気だったorz

こいつら、マイルズって誰だか、知ってんのかな?

俺のリスペクトする気持ちをよそに、帝王の芸術もこうやって無理解(とは限らんが)な連中によって解体され、価値も判らん(とは限らんが。しかもアタシだって絵画は音楽以上に判らんw)連中に「投機資産」として分散されていくのだなぁと思うと、微妙に悲しくなった覚えがある。

まぁ、そんなネガティヴな話に結びつけちゃいかんが、「例の作曲家」の作品にしても、ほとぼりが冷めるのを待って、何年か後、何十年か後にレコード会社がまた「仕掛けて」くるのかなぁ?
「再評価」とか「封印がいま解かれる」とか言ってなwww

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