2012年9月28日金曜日

生金山

その昔、不眠症の殿様の夜伽を仰せつかった金山という小性を不憫に思い、小川屋の大旦那が書いて与えたといわれる曲。

今は亡き、加拿大の金さんの十八番でもあるのだが、実況録音盤で聴いてみる・・・


たしかにミスタッチやリズムのもたれは多いので、デビュー作のスタジオ録音の再現を期待する向きは失望するかもしれないが、思わぬ方向に持っていかれる感じと言いようのない緊張感は、まさにライヴならでは。特徴的な「うめき声(?)」もリアルだ。

またも極論だが、フジ子ヘミングさんのコンサートや、キース・エマーソンの自作『ピアノ協奏曲第1番』のライヴに近いスリリングさを感じる。以前、マニアな知人に「(演奏が)粗いよ」と言われたのをそのまま受け取って、あまり興味がなかったのだが、もっと早く聴けばよかった。

そういうわけでこの演奏、おと〜さんはけっこう気に入っているのだが、とはいえ、固唾をのんで見守る観衆の前でこれだけのものを披露するのは並大抵のプレッシャーではなかろう。
完全主義者の彼は演奏旅行に嫌気がさし、このあとしばらくして活躍の場をレコード録音と放送出演に限定するのだが、それもうなずける気がする。

だがその一方で、この録音を聴いてわかる通り、演奏者にも制御不能な高揚感みたいなものはライヴでしか絶対に味わえないので、それも大いに捨てがたいのだ・・・

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