Howlin' Wolf - May I Have A Talk With You
ダミ声はさておき冒頭は比較的穏やかにイナタく始まるが、ウルフが立ち上がるあたりから雲行きが怪しくなる。そして鋭角的なヒューバートのギターが切り込んでくる。たまらん。
ただし、ブルースでは珍しくBメロに入ってからは、完全に御大ウルフの独壇場!!
キミはこのどアップに耐えられるかw?
「お嬢ちゃん、ちょっとお話ししようよ」という曲なんだが、この顔で迫られたら1週間は毎晩うなされるぐらいの傷を心に負うことだろうwww
スタジオ盤では「Love Me, Darlin'」というタイトルで録音されたこの曲。はるかにヘヴィにテンポアップして、のっけからヒューバートのギターが炸裂する超名演だが、残念なことにコンピ&BOXを含めても限られたアルバムでしか聴くことかできず、つべにも見当たらない。
私にとっては、初めてハウリン・ウルフの凄さを知った憶い出の一曲なんだが・・・
ちなみに、なんたらレイボンが「May I Have・・・」のタイトルでカヴァーしているが、ギターのフレーズはそのスタジオ盤のヒューバートをそっくりそのままなぞっている。
若くして亡くなったカリスマだからあまり悪いことは云えないが、流麗さはヒューバートの足元にも及ばない・・・
オオカミの遠吠えを模したヨーデル唱法をウリにして、まさにその名のごとくステージを四つんばいで這い回っていたという豪快な伝説[参考映像]をもつウルフだが、1960年代後半から70年代初頭にかけて心臓病と交通事故の後遺症で腎臓をやられ、往年の輝きを失ってゆく。
それでも現役でありつづけ、ドサ回りで訪れた街々では昼間に病院で人工透析を受けながら、夜は椅子から立ち上がれなくなってもステージに上っていたという。
ウルフのカラー映像も珍しいと思うのだが、死の2年前の1974年、シカゴにて。
悲しいかなすでにピークは過ぎ昔日の勢いは感じられないとはいえ、この名曲と相まってか、遠い佳き日をしみじみ懐かしむような、切々と胸に込み上げるものがある。
エンディングで、黒いリッケンバッカーを抱えてウルフの傍らに寄り添うようなヒューバートが、またいい・・・
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