2018年12月20日木曜日

BGMになりきる、ということ

今月のビネヤカフェ、音響的にはまだまだ納得いく機材でないにしろ、目立った音割れもなく弾けたので、まずはひと安心
自作のアッテネータとたっぷり分厚めに盛ったくっつき虫がそれなりに功を奏したようだ笑

現在使用中のピックアップ。これでもコンデンサーマイクで
下の小さいやつをくっつき虫でウクレレの表板に貼り付ける
上の銀色の筒型がXLR出力につなげる自作のアッテネータ
PAからのファンタム電源を通過できる回路で、減衰率-15db

わしと同世代とおぼしき常連のサラリーマン氏が店主のすみちゃんとグラスを重ねつつ会話も弾むなか、いつものように弾き続ける
すると、よく演るレパートリー『スイートメモリーズ』『G線上のアリア』あたりが常連氏の琴線にふれたとみえて、訥々と身の上話が始まる
「聖子ちゃん、好きだったよなぁ」「実は子供のころ、ピアノ習ってましてね」「幼くして亡くなった姉の影響でね」「『G線上』弾けるようになったときうれしかったなぁ」
わしも話の輪に加わりたい思いにかられるが、手を止めるれば音は途切れるし、かといってさらにしっとりした曲に切り替えるのもやりすぎだし(もともとそんなに機転は効かねえ笑)、こちらとしては黙々と弾き続けるしかないのだけど、ふと、なんだか俯瞰的に「あぁ、いい空間だなぁ」と思える瞬間があった
そのBGMを奏でているのは他ならぬ自分自身、そんな一体感を感じられた一瞬だった
まぁ、一瞬で止めておかないと、余計なこと考えすぎてトチってまうからあかんのだけどな笑
ひとしきり弾き終わったあとで、「いやぁ、すみちゃんと話しながらも、片耳で音を聴いてるんですよね、いい雰囲気だったなぁ」と、件のリーマン氏
簡素ながらPA持ち込んだ成果もあろうが、ともかく、こちらにしてみれば最大級の賛辞!
お店の雰囲気というのは、店構えや店主スタッフの人となりだけでなく、そのときのお客さんや天候とかいろいろな要素で変わるものだから、BGMだけが一概に突出して空気感を決めるものではないけれど、いま、この手で、実際にその雰囲気作りに加担している、醸し出している、というのをほんの少しながら実感した
これこそが「BGM弾き」としての醍醐味かもね?
だが、ライブ、とくに営業で演ってみえる方とかは、こういうことをごく自然に、自発的にやられているのかも知れないけど、改めて、BGMに徹する、あるいは「なりきる」というのは、想像以上に険しき路であることよ!
願わくば、周囲を敏感に察知する温かい心と、かといって突発事象にも慌てず騒がず俯瞰的に捉えられる冷静な頭を持ちたいものだ
・・・などと、この「永遠の落第生」がいまさら経済学の本質みたいなことを唐突に語っても、説得力がさっぱりないんだが
で、次回の「生BGM」はもう来年の話になりますが・・・

2019年1月18日(金)
ザ・ヴィネヤード・カフェ
20:30〜 (予定)

ちょっとは進歩が見られますやら、よろしければまたお運びください

0 件のコメント:

コメントを投稿