一般的に、ウクレレには4つのサイズがある。
- ソプラノ (よく見かける、ふつうのウクレレ)
- コンサート (ちょっと大きめ&長め)
- テナー (さらに大きめ&長め)
- バリトン (小ぶりなミニギターぐらい。ウクレレとしては最大)
で、大胆かつ大雑把かつイイカゲンな話だが、ソプラノ・コンサート・テナーの3種類はチューニングが同一である。
※比較的よく知られた、違うチューニングも有る。
ところで、それぞれ3つのサイズに「同じ弦」を張るとして、同じ音程にチューニングしたら「ソプラノ<コンサート<テナー」の順で張力が強くなるはずだ。
では、同じチューニングを保ちながら張力をなるべく変えないためには、どうすればいいか?
答えは簡単で、「ソプラノ>コンサート>テナー」の順に細いセットにすればよい。
しかるに、現在売られているセット弦のゲージはどこのメーカーも「ソプラノ<コンサート<テナー」の順でゲージが太くなっている。
こういう張り方をすれば当然、サイズが大きくなるにしたがって張力も(幾何級数的に)強くなるわけだが、こういう摩訶不思議な状況がウクレレ界(?)では当たり前になっていて、誰も何ら疑いを差し挟まないのだ。
・・・これって、なんかおかしくね?
テナーウクレレの弦を「ソプラノ/コンサート用」に張り替える |
買ったばかりのfホール・ウクレレにデフォルトで張られていたのは、ニルガット(ナイルガット NYLGUT)という高級弦(ゲージはテナー用と思われる)。
「弦楽器に本来張られていたガット(羊腸)の特性をナイロン樹脂で再現しました」というのが“売り”で、音色や手触りは申し分ないものの、ネックに悪いんじゃなかろうかと思われるぐらいテンション(張力)が強い。
楽器に付いていた弦のレッテル |
張りたては音色の変化に「失敗したかな?」と戸惑うが、テンションは落ち着きずいぶんと弾きやすくなる。
一日経つとずいぶんと落ち着いたようで、キラキラした張りのある高域が出るようになり、これでいけると判断。
ネットの情報では「テナーにソプラノの弦を張ってみたら、テンション弱すぎて音がビビって全然ダメダメ」的な記述もあったんだが、私の場合に限っては問題なかったようだ。
ま、やってみて自分が気に入ればそれでよし、ってことか?
それにしても、最近ではウクレレ弦も選択肢が多くなってきてるな。
素材もフロロカーボンや上記のニルガットなど新しいものが開発されているが、概してテンションは強い。
いわゆる通常弦でも、全般的にテンションは強い傾向にあるのではないか?
一般的に売られているソプラノ用の通常弦でも、ヴィンテージ物に張ったりすれば、楽器が張力に耐えられない。流行りだからと調子こいてフロロカーボンやニルガットなど張ったりすれば、間違いなく楽器はこっぱみじんになる。
ヴィンテージとはおよそ縁遠い我が家の「すけ・てるぞう君」もその点ではデリケートで、現行入手できるいちばん細い弦を張っている。
※「アメリカン・チューニング」という一音高いチューニング用の細めのゲージを、レギュラーチューニングに下げて使用。
門外漢だからこそ言えることかもしれないが、変な例えだが、ひと昔前のウクレレの扱いが「クラシックギター」だったとしたら、現代では「フォークギター」的なものが求められているのではないか?
クラシックギターとフォークギターならそれなりに構造も違うのだが、ウクレレに関してはそこらへんの分化(?)が明確でないまま使われてるとすれば、たまったもんじゃない。ナイロン弦を張ってこそのクラシックギターに、金属のしかもぶっ太い弦を張って押尾やMiyaviばりに(ウクレレならジェイクかw?)ジャカスカ弾きまくれば、そりゃ楽器に良くないですってwww
もちろん、元祖ハワイの老舗一流メーカーで専用弦がデフォルトで極太ってケースもあるが、当然それなりのトーンを狙ってのことで、ちゃんと最初からそれに見合うよう設計されている(はずであるw)。
まぁ、こういった「混沌とした」状況のなかで「好き勝手に」楽しめるのがウクレレの良さだよ、ってことかも知れないが、プラスチック製の玩具と「fホール」の邪道ウクレレしか持ってないアタシに言われたかぁないだろうなwww
なんだかんだで、もし「お前のfホールだって、たいした鳴りじゃないじゃないか」と文句付ける奴がいたら、「莫迦だなぁ。フォークギターとピック(ジャズ)ギターだって、同じスチール弦でも鳴りが違うだろ?」と切り返してやるつもりなんだが・・・
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