2013年10月2日水曜日

やりゃぁできるじゃん

先月末のこと、同居人様が誕生日に「どうしても家でコーヒーが飲みたい」とおっしゃる。

ちょうど郊外の大型スーパーに来てたので、まぁ無難に(?)ス○バあたりで、ダークローストのデカフェでも買いますか?
きはともかく、気休めでも刺激が少ないほうがいいし・・・

と思ったら、欲しいものは「自分のカラダに訊いてみる」同居人様。
いろんなパッケージに「訊いて」まわって、これがいいとおっしゃる。

2013 アニバーサリーブレンド
今でも「ス○バ・マニュアル」が通用するかなと首をひねりつつ、念のためレジのお兄さんに試飲を頼んでみると、快く請けてくれた。

テーブルで数分待つと、プレスで淹れたテストカップを運んできてくれる。
最近のス○バではもう味わうことが出来ない、「懐かしい」深焙りの味だ。
それなりに、飲める!

季節柄「オータムブレンド」をプッシュしてるらしく、淹ておきのサンプルも添えてくれるが、こちらは焙きも不充分なのと時間が経ったダブルの強烈な酸味臭・・・

同居人様の見立てにしたがい、アニバーサリーブレンドを購入。

ほぅ、いかにもCEOが好きそうな配合かもね?
帰宅して開封してみると、「焙けムラ(芯残り)」を示す若干のチョコレート臭はあるものの、総じて悪くない。
ど〜れどれ、面ツラを診てやれ・・・

ど〜せ画像処理するんだから、色など当てにはならんがw
ふ〜ん、スマトラの方が若干浅そうだな。パプアニューギニアは少しムラがあるのか、あるいは微妙に焙煎度を変えたものを配合しているかも知れない。

何にせよ、「やりゃぁできるじゃんかよ、ス○バ!」

ス○バがあって当たり前と思ってる今どき世代は知らないと思うが、日本に(再)上陸した頃は「(それまでになく)しっかり焙いています」というのが、このチェーンの売りだった。

一般的に、コーヒー豆のローストの度合いは「ライト〜シナモン〜ミディアム〜ハイ〜シティ〜フルシティ〜フレンチ〜イタリアン」の8段階で表される。(外側の)色で区分されているだけだから内部の火の通りかたによって味はまったく変わるし、あくまで相対的な目安でしかないんだが、当初のス○バは「フルシティ〜フレンチ」あたりをわざわざ「ス○ーバックス・ロースト」と銘打ち、「ウチはこの焙きでやっていきます!」とアピールしていた。

なぜか埼玉県大宮市と成田空港第二ターミナル制限区域内(当時)に日本初の店舗が出来たとき、本気で米国本社社長(現CEO)に手紙を出そうとしていた。
一日も早く名古屋に出店してください。そして、当地のクソまずい浅焙りのコーヒーを叩き潰してください!
住所がわからず断念したんだっけな? マジで投函したけど宛先不明で返ってきたんだっけな?

ほどなく一時撤退を余儀なくされたが、国内の某大手アパレルと合弁会社を立ち上げ、めでたく花の銀座に(新)一号店を出したんだっけ。
やっと・や〜っと当地・名古屋に上陸したときなど(第一号店は名駅ツインタワー内)、「深焙り」のコーヒーの味とそれまでの「まがい物」ではない本格的なエスプレッソの味に狂喜乱舞し、冗談抜きで日参したもんだ・・・

やがて、国内でも店舗数をのばし世界的に見てもコーヒー業界で大きなシェアと影響力を持つようになり、「より大多数に飲まれるコーヒーを」目指してしだいに方針転換していった。
それにつれてローストもだんだん浅くなり、競合他社の中途半端な焙きと何ら変わらなくなってしまって現在に至るのだが。

業界の大先達、銀座・カフェドランブル関口一郎氏の持論は「コーヒー豆は“”で売らずに“”で売ることにすればいい。“かさ”で売るなら、みんな“よく膨らまそうと”しっかり焙煎するようになるから」。残念なことに当のランブルさんも含めて未だ実現していないが。

・・・なんてことを懐かしく思い出すぐらいの味であった。

もう一度、「やりゃぁできるじゃん、いまでも」www


0 件のコメント:

コメントを投稿