ジョン・リーの代表曲「Boogie Chillen」のカッコいいバージョンを見つけるまで、彼のことは知らなかった。
サウスポーのおっさんがナイフで不思議なスライドを奏でている・・・だけではない。
彼は普段は車椅子での生活を余儀なくされていて、しかも本来は右利きだった。
だった・・・というのは、幼い頃に小児麻痺で利き手の自由が奪われてしまったから!
彼の名は、セデル・"ビッグ・G"・ディヴィス。
右腕でナイフを支えて柄の部分で指板を押さえながら、かろうじて動く左手でピッキングする。
アーカンソー州ヘレナで生まれた彼は、そのハンデを克服してプロのミュージシャンの道を選ぶ。
その時にチームを組んでいたのが、以前ご紹介したことのあるロバート・ナイトホーク![記事]
なんとなく「同じ匂い」を感じたのは、そのためか・・・
ナイトホークとドサ回りをしていたとき、セントルイスのクラブで不慮の事故に見舞われ、それまでは松葉杖で歩くことが出来たのに、車椅子なしでは動けなくなってしまう。
僕らが彼の人生がどうとかプレイスタイルがどうとか、何を言っても無駄だ。
ただ黙って、その唄声を受け入れるしかない。
いまだ現役(!)のビッグ・G。
さすがに演奏は若いのに任せて自身はヴォーカルに専念しているようだが、そのスタンスも、ある種の潔ささえ感じられる。
そしてその唄声は、真似の出来ないブルースそのものだ。
酔狂な人は、こんなのでも観るかい?→*
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