2012年11月10日土曜日

スタンダード

『タイム・アフター・タイム』をステージでやる前、おと〜さんは必ず「シンディ・ローパーの書いたスタンダードナンバーです」と紹介する。

スタンダードナンバーというと短絡的にジャズを連想するせいか、客席から違和感のある反応が返ってくることもあるんだが、「スタンダード」とは、文字通り「(普遍的な)定番曲」という意味であって、それ以上でもそれ以下でもない。ま、この曲はマイルズ・ディヴィスをはじめ、ジャズでも多くカヴァーされてるんだけどな・・・

ジャズメンがスタンダードナンバーをよく取り上げるのは、(若干、専門的な話になるけど)コード進行とかアドリブ・ソロの解釈など、自分たちのオリジナリティを発揮するための「題材」として、多くの人が知っているメロディを拝借していますよ、ということだ。

だから、重箱の隅を突つくような言い方をすれば、「ジャズの(ジャズメンがよく取り上げる)スタンダードナンバー」と「スタンダードなジャズ・ナンバー」は、必ずしも同じではない。
“So What?” や “Giant Steps” などは、ジャズメンの間ではスタンダードになっているけど、誰もが知っているスタンダードナンバーとは言えないでしょ?唄えねぇしwww

以前、ジャコ・パストリアスばりのフレットレス・ベースも演奏する友人のフレンチDJとそんな話をしていたら、彼はこう言った。「自分たちしか出せない何らかの工夫があるなら、いまでもスタンダードを演奏する意味はあると思うけど、恰好いいからとかただの懐古趣味なら、やらない方がましだよね。とりあえず客が喜ぶからとかバイショー(商売)だからってのは、あるんだけどさ・・・」

まぁ、熊猫的には、他人様からお借りした唄ばかり演奏させて頂いてるわけで、そなへんの感覚を忘れないようにしたいと思う一方、「こんな曲、どっから持って来てん?」という意表を突いたディグ(掘り起こし)も積極的にやっていきたいな、とwww
どうせ借り物の曲を演るなら「ウチらがこの曲をスタンダードにしちゃる!」ぐらいの気概?を持とうぜ、などと大風呂敷をひろげつつ、毎度々々手前味噌で恐縮ですが・・・

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