2013年3月23日土曜日

ドラムは音一発聴いた瞬間に「判る」

ま、叩けるわけじゃないんで偉そうなこたぁ言えないが、やはりアンサンブルの「起爆剤」としての役割がどれほど大事かはよく分かってるつもりで、意外と人選にうるさかったりするwww

いつもの某ライブハウスの弾き語りセッションは基本的に「ノージャンル、なんでもあり」というありがた〜い括りなので、ちまちました弾き語り以外にもいろんな人が来る。
なかには「ドラムソロ」オンリー、という人もいる。

ジャズ畑のその彼はマックス・ローチとかアート・ブレーキーとかの昔のモダン・ドラマー(昔のモダン、ってのも変かw?)を崇拝してるらしいが、手首をガチガチに固めて腕全体で力任せに振り下ろすようなストロークで、少人数のアコースティック・フリーライヴでは少々うるさく感じることもある。
アタシ的には、強いて言うともうひと世代前のスタイルで、スナップを利かせて軽快に抑揚をつけてくれるのが好み。

1930〜40年代のカウント・ベイシー楽団の黄金期を支えた “パパ”・ジョー・ジョーンズ。
のちにモダンジャズでマイルズとかと共演した「フィラデルフィア生まれの」“フィリー” ・ジョー・ジョーンズという名ドラマーがいるので、こちらには「パパ」という愛称がついた。
一部では「ポッと出のころのチャーリー・パーカーにステージで意地悪したロートル」として有名だがw、当時「オール・アメリカン・リズムセクション」と称された素晴らしいドラミング

同じ人で同じ曲というのも、芸がないが・・・

こちらはオルガンとのコラボ。この表情、この楽しさ!
こういうドラムソロなら、何時間聴いても飽きないだろう

そのパパ・ジョーが去った後のベイシー楽団の大黒柱、ソニー・ペイン。いかにもビッグバンドらしい華やかな腕さばき。下手なロックドラマーより、ある意味ヘヴィかもしれない。
ドライヴするといえば聞こえはいいが、興に乗ってくると若干「ハシる」クセがあり、楽団の名リズムギタリスト、フレディ・グリーンは、リズムが早くなってきたときに彼を「突っつく」ための長い棒をステージに用意していたというwww

ベイシーがあるならエリントンは?というわけで・・・

エリントン・トリオによる演奏。エリントン楽団についてはそれほど明るくないのだが、ドラムは Rufus "Speedy" Jones と思われる。

弾き語りセッションの彼は黒人ドラマー限定なようだが、白人で言えばジーン・クルーパやバディ・リッチなど・・・挙げ出したらこれもまたキリがないw

2バスが有名な、ルイ・ベルソン。エリントン楽団の花形ドラマーでもあった。彼をフューチャーした代表曲からのパッセージ。
本エントリの趣旨からは外れるが、かのハードロック・ドラマー、コージー・パウエルはこの人に大きく影響を受けている。『1812年』で有名な長大なドラムソロの主要決めフレーズは、実は大半がベルソンのパクリだったりするwww


若い頃、とあるライブハウスのステージ・セッティングをやっていた経験から言うと、本当に良いドラマーは傍に立つと一目瞭然。どんなに力を抜いた叩き方しても、照明の脚立から落ちそうになるぐらいステージの床全体がスィングする!

そのくせ、どんなに大きな音を出しても「うるさく」なく、逆にどれだけ軽く「ポン」と触っただけでも実に音抜けよく聴こえる。不思議なもんだ。

その当時、地元、ツアー含めてけっこうな数のプロ・セミプロのバンドを担当したが、「この人、マジですごい」と思ったドラマーは2人いた。いまでもよく覚えてる・・・

うわっ、思わず熱くなっちゃった〜
あの人けっこう小難しくて理屈っぽいから、こんなの見つかったらまた何言われるかwww

2 件のコメント:

  1. 音一発聴いた瞬間に分かるのとか、どんなに大きな音出してもうるさくないってのは、ギターとか他の楽器もまったく同じですよね。
    そもそも腕利きは、ステージに上がっただけで雰囲気が違うもん。な~んにも難しいことやってなくても、「ああ、この人凄いわ」って分かりますよね。

    でも、自分で楽器やってるとか、特別音楽好きとか、そういう人以外の一般的(?)な人たちって、ドラムやベースはまず聴いていませんね。とにかく、バッキングの音を聴いてないと思いますわ。しょうがないんでしょうけど。。。

    某フリーライブのドラムソロ、うるさいしイタイです。MCも能書きも、何もかも。
    初見の時、ジャズセッションやそこに来る人たちのことを「何も分かってない」とか「本人はジャズのつもりでやってるんだろうけど」とか、人の悪口をさんざんマイク通して言ってたことが吾の根っこに残ってるんですがね(怒) じゃあテメーはどうなのよ? 何が分かってんのよ? というところですね。

    あれじゃバンドなんて出来ないでしょう。他のメンバーから良くて総スカン、面子にとっちゃあボコボコにされてますわ。
    多分、あんなだから他で相手されなくなったり、出入禁止になって某ライブハウスに流れてきたんだと思うけど、一刻も早く他へ流れて行ってくれないかなと思うとります。

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    1. CHAMPさま

      >ギターとか他の楽器もまったく同じ
      たしかにそうですよね。まぁ。こっちもそうやって同業者さん値踏みしてるワケですし・・・
      僭越ながらワタクシ事ですが、以前フリーライヴでイカした二人組のギターデュオのお兄ちゃんたちと話してて、自分の出番になってステージ上がってちょっと音出したとたん、「なんだぁ、めっちゃくちゃ上手いじゃないですかぁ〜」とノケゾられてこそばゆい思いをしたことありました。
      あれは「ナントカ兄弟」の初お披露目で、アタシはチャチなミニギター弾いてたんですけどねwww

      件のドラマー氏について個人攻撃をするつもりはまったくないですが、上のパパ・ジョーとかとくらべていちばんの違いは「笑顔」でしょうかね?
      パパ・ジョーが手放しで人格者とは思わないし軽薄な精神論で片付ける気もありませんが、観ている人を楽しませよう、ハッピーにしようというショーマンシップは伝わってきます。
      某フリーライブでもギター一本のインストとか、大して上手くもないのにまるでインストラクター気取りで上から目線の方とかいますが、起承転結ないやつを延々やられると食傷してしまいます。そういうのに限ってリズム音痴だしwww
      ズブの素人の客じゃあるまいし、みなさんそれぞれ腕に覚えのある同業者の前で中途半端な理論武装しても、浅はかに見えるだけなんですが・・・

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