ふだんは車椅子がないと動けねぇんじゃねぇかっつう感じなのに、もちろんスツールは欠かせないものの、きっちりステージをこなす。
さすがに往年の勢いが衰えたとはいえ深みのある唄声は健在で、永遠に続くんじゃないかと思わせるほどなめらかなサスティーンのかかったギターは、すでに円熟した一芸の域だ。
ところが、レコードとか通して聴くのはちょっとツラいな・・・と思っていたのが本音。
確立した「スタイル」なのは判っているが、そればっかと思うと少々食傷してしまうのだ。
マディ・ウォーターズ(とくに後期)とか、筋金入りのブルースファンでもそう思ってる人は意外と多い。もちろん B.B. やマディの良さ、凄さは充分知ったうえでだが・・・
でも、この音源聴いたときは心底たまげた!
ビッグバンドをバックにこんなシャレオツなフレーズをこんなドライヴしまくった音で弾かれたら、もうたまらん!
それでいて、この伸びやかな声。気負いやこれみよがしなところが一切なく、絶妙にツボにハマってくる。
70年代初頭の日本でのライヴ盤。もともと国内でしかリリースされていなかったため世界的には認知が遅れたようだが、こいつぁひょっとしてあの『Live at the Regal』を凌ぐ超名盤ではないのか?
「ライヴ・イン・ジャパンに名盤が多い」というのは、なるほどうなずける話だ。
・・・というのに気づいたら、自分のなかで B.B. がほんのちょっと身近(?)になった。
で、件の『Live at the Regal』から超有名曲をもう一丁・・・
どなたかが訳詞を載せてくれたんで助かったが、後半のくだりがお見事!
フォードの新車を買ってやったじゃないか?日本でいえばサブちゃん聴いたあとのように、実体験としてけっして共感できないはずなのになぜか爽快感を覚えるあの感覚。まさにブルースの醍醐味だ。
⎯ キャデラックが欲しかったのに
10ドルもする豪華なディナーおごってやったろう?
⎯ ありがとうね、ほんの軽食を
ペントハウスに住まわせてやってるじゃないか?
⎯ あら、ウサギ小屋じゃない
7人も子供を作ってやったぜ?
⎯ じゃあ・・・全員あんたが引き取ってよね!
こんなこと書くとまたタワケなブルースオタクが舞い上がるんだがwww
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