しばらく眠らせていたが、今年になって妙にお気に入りのバイオリン・ベース。
おと〜さん的にはもちろんチェロベース、すなわち4弦エレクトリック・マンドセロとして弾いている。
ウチのブログは「マンドセロ」のキーワードで検索してくださる方が意外と多く、以前書いた「フェンダー・エレクトリック・マンドセロ(偽)」の記事などは隠れた?人気エントリになっているのだが、せっかく訪れてくださった方も、これで余計混乱することだろうなぁ〜m(_ _;)m
フリーライヴとかに持ち込むと、客席から目ざとい同業者の「なぁんだ、グレコかぁ」という声が聞こえたりする。
もっとも、それ以上に「あの仁、いろんなもん、よぉけ持っとるわなぁ(標準語訳:あの人はいろいろな楽器をたくさん持っているのですねえ)」というほうが大きかったりするんだがwww
ところがどっこい、そこが素人のあかさたな?
裏っ返すと・・・
この紋所が目に入らぬかっっ、カール・ヘフナー製のれっきとした「モノホン」なのだ!
この楽器は、神田商会が1980年代末のごく限られた時期、独ヘフナー社に「グレコ」ブランドで作らせたバイオリンベースで、型番は VB156 という。
グレコはバイオリンベースのコピーモデルでもいまだに有名だが、本家を乗っ取ったというか、●にモノをいわせて?ロゴを書き換えさせたというか・・・まぁ、仇花のようなこんな“珍品”もあったってコトさw
何年か前、ムスメのアカウントで落としてもらった。
型番の通り当時は15万6千円といういくらなんでも法外な定価で発売され、案の定あんまり売れなかったようだ。そんな値段だったら、本家へフナーが買えたんじゃないかw?
今で言えばサウ●ドハウスが、米フェンダー・カスタムショップにストラトをオーダーして、Play●ech ロゴを貼って30万前後で販売するようなものか(不適切な例えをお詫びいたしますw)?
この楽器のいちばん有名なユーザー、某PM卿の定番仕様にはほど遠いが、おと〜さん的にはけっして負け惜しみでなく、この時期の仕様を積極的に気に入っている。
すなわち、
- どんなコピーモデルやどの時期のヘフナーと較べても、圧倒的に軽量(あくまで、私が触れたことがある個体のなかで)。ホントの「ホロー・ボディ」とは、こういうことさ!
- 歴代のヘフナーのなかでも、ネックが驚くほど細くて薄くて非常に弾きやすい(あくまで、以下同文)。ナット幅は実測40mm強。
- バーブレイド・ホールピースのシャークフイン・ピックアップ(シャーラー社製)搭載。将来的に8弦に改造する(!)可能性が万に一つも無いとは限らないため、その時に有利かなと・・・
ベースとしてはショートスケールだが、チェロベースとしてはウチの子たちのなかではいちばんネックが長い。
久しぶりに弾いたときはとまどったが、ちょっと弾き込んだらすぐに馴れた。
それよりもなによりも、この音色にすっかり魅了されている。
ボディ裏もセンター合わせのブックマッチの虎杢トラモクが美しい
ケースには「Höfner」の文字が燦然と輝く!
ちなみに、弦は Elixir のエレキ用ヘヴィ・ゲージをバラして使用。ボトムは .052。
トップはプレーンの .016。
ふつうマンドセロはすべて巻線だが(チェロも同様)、ごくたま〜にスライドを披露したりするときのために、トップだけはプレーンと決めている・・・
ナットは溝を埋める(狭める)こともなく、無改造のまま。0ゼロフレットというのは非常にありがたく、開放弦の高さ調整にわずらわされずにすむ。これも隠れたメリット。
2弦をベンドするとたまに「コキッ」とズレたりするが、大勢に影響なしw
チェロベースとして使っても出音はいかにもヘフナーらしく、けっして重くはないが温かくて太い。
ミュートでチョップすると、チャッといわずに「ポコッ」というので一瞬コケそうになるが、それもこの楽器ならではのご愛嬌www
ほとんど知られてないし現在国内で確認できる個体もまず無かろうと思うのだが、こんな素敵なのもあったんだぜ!
返信削除(画像直リン)
http://www.musikkeller.com/mk/_bilderverwaltung/images/hersteller/klira/2070180mk.jpg
(ディーラーHP)
http://www.musikkeller.com/mk/index.php?id=hersteller&typ=klira&lang=en
あとから気がついたんだが、ヘフナーのバイオリンベースでボディ・トップもブックマッチ、センター合わせのフィギュアド・メイプルって、それはそれで珍しい仕様なんだな・・・
返信削除