オーバードライブのようにシンプルな回路になればなるほど、各パーツ同士のあやういバランスで全体が成り立っている。定数が変われば論外だが、同じ定数でもメーカーやグレードが違うだけで、驚くほど音が変わってしまう。とくに海外部品は同じ型番・規格のが数社から出てるので、注意と根気が必要だ。
超アナログ的というか、うちの叔父貴みたいな生粋のエンジニアからすればオカルト的とも思えるハナシなのだが・・・
もうブームは去ったみたいが、いわゆる「自作マニア」たちの間では「パーツに金をかければかけるほどイイ音」みたいな風潮というか迷信があって、量産品にはまず使わないような高級オーディオグレード品やヴィンテージのとんでもなく大容量のものを好んで使う傾向があった。だが、元の回路図は当時のメーカーのストックパーツ(普及品)を前提に設計されているため、グレードや容量が違えば、いい音になる可能性も無くは無いが結果的にオリジナルの音とはかけ離れてしまうことになる。
ヴィンテージパーツなどクソ食らえと言いながら、これだけは譲れない。秘蔵っ子の、デッドストックのICチップ。「あの時代の音」には、コイツと「秘密のダイオード」とのコンビネーションが不可欠。
前回ご紹介したモデルは、熊猫のステージ用にふつうのコンパクトタイプで改めて製作したものだが、バンドやセッションで使ってる「実戦仕様」は、ソロ〜バッキングの音圧・音量をフット・ボリュームで演奏中でもコントロールできるようにしてあるのが、最大のウリだ。
さらに、試奏を重ねながら部品を選定し直しモディファイした。定石ではまずあり得ない部品を当ててみたら、これが大正解! いちだんと攻撃的にいちだんと深い音に生まれ変わった。
実はおと〜さん、数年前は自作エフェクター業界?の最前線で暴れ回った過去があり、いっとき一世を風靡した大人気機種「FuXXtone O●D」のリバース・エンジニアリングなんぞに関わった経歴も持っている。
当時の同志たちは散り散りになり、それぞれの生活や音楽活動に戻っていったが、幾人かはプロのビルダーとして活躍されている。まぁ、こんな過疎ブログはヒットしないだろうから、ひっそり痕跡を残しておこう・・・
この顔にビビッときたら119番、けけけ
【おしらせ】
当「Cat's Labo」では、プレイヤーの使い勝手を最優先した各種エフェクターのみならず、低予算で驚くほどピュアな音色のオリジナル・シールド等、製作いたします。
ご興味ある方は、コメント欄からお気軽にお問い合わせください。
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