2018年9月15日土曜日

しげちよさんと、とおるくん

左:しげちよさん 右:とおるくん
昨年末にお迎えした「しげちよさん」
Martin Style-1というれっきとした本名があるけど、なんせあと数年で齢百を迎えようかという御歳ゆえ、重千代さんと命名

え?どこがマーチンだって?
ここに書いてあるじゃん!
この年代のマーチン・ウクレレのロゴは、ヘッド裏とサウンドホール内に刻印されているのみ
そのヘッドも、現代の一般的なウクレレに較べるとすこぶる薄く、ボディバランスもまったく異質に感じられる
ウッドペグだよ〜
マホガニー単板であるボディ材も薄く、驚くほど軽量で華奢
その割に、意外と芯は強いようで、3弦が極太のマーチン弦(デッドストックのナイロン)がしっくりくる
中域が太い、甘い音色だ


で、今年の初夏に出会った「とおるくん」
しげちよさんより、おそらくわずかに年少だが、今年亡くなった私の父とほぼ同い年
親父の名にちなんで名付けた

ギブソンがウクレレ作ってたことさえ知らない方も多かろう
たまたま格安で入手できたこのレア物は、Uke-3という最高機種
ファンダメンタルモデルであるしげちよさんと比較することは、実はとってもナンセンスなんだが、とにかく無骨で重厚な印象を受ける
もちろん、重量もそれなりにある
楽器というより家具みたいな感じ?

この丁寧なヒールの仕上げに、グッとくる
届いた時から普通の太さの現行ナイロン弦が張られていたが、ぜんぜん問題なさそうだった
ある程度しっかりした弦を張れば、ボディもしっかり鳴る感じだ
ギブソンのウクレレはマーチンに比べて音が・・・と言われることが多いが、実際に弾いてみると、トーンの指向性がまったく違うだけだと判る
音量も大きく、高域がシャリシャリ響くパリっとした音色で、インパクトがかなり強い
スウィングバンドとかでストロークしたら絶好だろうなあ

それにしても、一世紀近くの時間を経ても彼らがまだ鳴り続けているのは、本当にすごいことだと思う
こんなに小さなウクレレでも、楽器の寿命は人間のそれを超えている
ずっと付き合っていきたいこの二台だが、おそらく私の次の世代でも鳴り続けてくれるのだろう

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